新型コロナ 感染症 患者受け入れに関する病院の実態 緊急アンケート 結果概要

新型コロナ 感染症 患者受け入れに関する病院の実態 緊急アンケート 結果概要
(2021年1月26日)【大阪府保険医協会】

患者受入れ公立病院から寄せられた声

「民間病院の受入れが少ないとなっているが、公立などでコロナ患者を受け入れている分、コロナ患者以外の疾患を民間病院が担ってくれている」

患者受入れ民間病院から寄せられた声

頑張っている病院が悪者にされる流れになっており、現場の士気が保てない」

患者受入れ要請されている民間病院から寄せられた声

「コロナ病床が埋まっている限り、通常の二次救急ができなくなっている」


 政府・与党の感染症法等の議論で、病院への病床「勧告」が取り沙汰されており、「勧告」に応じない場合は、病院名の公表などの措置が検討されていると報じられています。府においても、「すべてとは言わなくても、民間でコロナを受け入れている病院の比率は低い」( 1/15 府知事囲み会見)との認識が示され ています。また、テレビの報道などで民間病院の受け入れが少ないというグラフが繰り返し報道され、二次救急医療機関をはじめとする民間病院に 対しての 風当たりが厳しく なっています 。

コロナ感染症患者受入病床の登録をしていない理由(複数回答可)

1位「病院の構造上の問題」

2位「専門のスタッフがいない」

【現場からの主な意見】

  • 人工呼吸器で使用可能なものが 2 台のみでコロナ患者に回す余裕がない。 通常の入院患者を受けるのもぎりぎりの看護師数である。
  • 看護師の希望者がいない 。
  • 呼吸器の常勤医師が 1 名のため対応に限りがある 。
  • 毎年 1 月から 3 月は看護師不足になり、入院制限を行っているが、今年は特にコロナの影響で派遣看護師も見つからずより一層病床運営が厳しい状況 。当院はコロナ患者受入れる陰圧個室を 1 床のみ確保しているが、院内発生時や外来患者で入院が必要な患者を入院させている。
  • 医師・看護師の慢性的な不足の状況 で、濃厚接触であることでさえ、通常の救急対応や入院患者対応に困難となる状況です。コロナ対応による離職者の増加の可能性が高い。本来の地域医療への負担が増える状況で、現在でも限界である。
  • 同じ建物の上階が老健施設になっているため、院内感染の場合に 病院と老健職員の動線の確保が困難 であり、高リスクになると老健入所者への拡大が懸念される。
  • コロナ病床を確保すると 通常医療と救急医療に対する病床が確保できず、地域医療が守れない 。
  • グループ施設での発熱対応で精いっぱいである。 院内感染発生時に極端な外来制限、入院・オペ制限の経験がある 。